次回展のお知らせ
月岡芳年 新形三十六怪撰
【前期】6月11日(土)-7月10日(日)【後期】7月16日(土)-8月21日(日)
幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師、月岡芳年(1839–92)。
天保10年(1839)、江戸新橋に生まれた芳年は、嘉永3年(1850)12歳の頃に人気浮世絵師・歌川国芳(1798–1861)に入門し、15歳の時に国芳譲りの武者絵で画業をスタートさせました。芳年には、28歳の頃に兄弟子の芳幾と手がけた「英名二十八衆句」に代表される、「血みどろ絵」の絵師というイメージも強くありましたが、その生涯を見わたすと、武者絵や歴史画だけでなく、美人画、役者絵、新聞錦絵の挿絵にいたるまで、実に多彩な画業を残しています。
本展では、近年人気が高まる芳年の画業の中で、特に晩年期に焦点をあてて紹介いたします。伝説や故事に登場する怪奇を題材とした、最晩年の傑作「新形三十六怪撰」(全36図)を前期・後期で一挙公開するほか、月に因む物語を描く「月百姿」など、選りすぐった作品を公開いたします。
浮世絵の衰退期といわれる時代に輝かしい足跡を残した芳年の、鬼気迫る静謐な世界をぜひお楽しみください。
2022.06.05